第4回中医協・合同部会 出席のご報告

協会の活動等 審議会

2023年11月15日の合同部会

 厚生労働省は11月15日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)薬価専門部会・費用対効果評価専門部会合同部会の第4回会合を開催し、当会から池端幸彦副会長が診療側委員として出席した。

 厚労省は同日の部会に、これまでの議論を踏まえた「高額医薬品(認知症薬)に対する対応(案)」を示し、了承された。レケンビ(一般名=レカネマブ)の薬価算定方法につき、「既存のルールを基本」とした上で「本剤の特性から特に対応が必要な事項に限って特例的な対応を行うことが適切」としている。

 質疑で、診療側の森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は患者数の大幅な増加を懸念。投与期間による影響も指摘した上で「使用実態の変化等が認められた場合は、市販後安全調査の結果等も含め、中医協に報告の上、必要に応じた検討を改めて行うことが必要」と求めた。
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003_対応案

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 一方、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)も「収載後に患者数が上振れすることや、投与期間が長期化する可能性が現段階では否定できず、保険財政に極めて重大な影響を及ぼす懸念がある」とし、使用実態の変化等が生じた場合に「速やかに中医協で議論できるよう、しっかりと対応をお願いしたい」と要望。同じく支払側の鳥潟美夏子委員(全国健康保険協会理事)も同様の意見を述べた。

 本案は、続いて開かれた総会でも承認された。委員の発言はなかった。

                          (取材・執筆=新井裕充) 

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