長期の中心静脈カテーテル、「何らかの管理を」── 10月30日の入院分科会で池端副会長

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池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)_20191030入院分科会

 日本慢性期医療協会の池端幸彦副会長は10月30日、入院医療に関する最終報告書がまとまった厚生労働省の会議で、中心静脈カテーテルを長期に留置する場合について「感染症等も含めて何らかの管理をきちんとすることを担保しなければいけないということは共有されたと思う」と述べ、適切な管理を推進する方針に賛同した。

 厚労省は同日、中医協の診療報酬調査専門組織である「入院医療等の調査・評価分科会」(分科会長=尾形裕也・九州大学名誉教授)の令和元年度第11回会合で、これまで10回にわたる議論などを踏まえた最終報告書(同分科会長の検討結果報告)の原案を大筋でまとめた。近く開かれる中医協・基本問題小委員会に示し、総会で正式に決定する見通し。

 同分科会長で議論となった中心静脈栄養については、「療養病棟においては栄養の投与方法として中心静脈栄養に代わる手段がない患者も多く入院していることに留意しつつ、栄養の投与方法を検討するに当たっての患者及びその家族への丁寧な説明や、中心静脈カテーテルを長期に留置する場合の適切な管理を推進する必要があるのではないかという意見があった」とまとめた。
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20191030入院分科会
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「評価の観点を入れる」と木下課長補佐

 この記載について病院団体の委員は「中心静脈カテーテルを長期に留置する場合に『適切な管理を推進する必要がある』との記載が非常に分かりにくい」と指摘し、「何らかのカンファランスや検討の場を設けるなど、具体的に何らかの提言をしたほうがいい。『管理を推進する体制をつくる必要がある』などの記載の仕方がよいのではないか」と修文を求めた。 

 これに対し厚労省保険局医療課の木下栄作課長補佐は「管理を推進するにはどういうアプローチをすべきかという問題意識であると思う」と理解を示した上で、「そのための方法には検討の場を設けるなど、いろいろあると思うが、必要なことは『評価』をして、それに基づいて『管理』をするという観点だと思うので、『評価』の観点を入れるという文言の修正で、分科会長と相談させていただきたい」と答えた。

 池端副会長はこうした考え方に賛同し、「あまり絞ってしまうよりも事務局がおっしゃったような形にしてはどうか。この会議における議論は、感染症等も含めて何らかの管理をきちんとすることを担保しなければいけないということで、それは共有されたと思う」との認識を示した。

 その上で、具体的な方法については「体制なのか、カンファレンスなのかは中医協総会でご議論していただき、また事務局でも練っていただければいい」と述べた。
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                          (取材・執筆=新井裕充) 

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