日病協「第124回代表者会議」 出席のご報告

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日病協「第124回代表者会議」 出席のご報告

 平成27年2月27日(金)、日本病院団体協議会(日病協)の「第124回代表者会議」が開催されました。12病院団体から計18名が会議に出席し、当会からは武久洋三会長と中川翼副会長が出席いたしました。
 
 会議では、2月24日までに開催された中医協や第114回診療報酬実務者会議、日病協の行った「医療機関における消費税に関する調査」の結果などについて報告、検討が行われました。
 
 2月18日に開催された中医協総会の報告の後、武久会長は「医療経済実態調査への各病院の協力はどうなっているのだろうか。調査には実態を正しく記入することが大前提である。しかし仮に経営がうまくいってない病院が調査への協力をしていなければ、経営状況のよい病院を基準に制度が決まるため、結果として現場が損をしてしまう。少しでも多くの病院が調査に協力することが大切ではないだろうか」と発言し、日病協での対応を求めました。
 
 議論のなかでは、「決算書やWAMのデータを活用してはどうか」などの意見が上がりました。これらの意見に対し武久会長は、「社会福祉法人は電子ファイルでの決算書の提出が義務付けられている。すべての医療法人が同様の形式で書類を提出するようになれば、経営状況は一目瞭然ではないか。またWAMは正確だが、平均在院日数などの実態は明らかにできない」と発言し、「医療経済実態調査が正しく実施できるよう呼びかけをしてほしい」と要望を述べられました。
 
 加納繁照氏(代表者会議議長)は議論を取りまとめ、日病協としては今後、医療経済実態調査の毎年の実施と、全数での調査の必要性を訴えていくことになりました。
 
 地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会の報告では、療養病床の都道府県別の入院受療率や病床の機能分類別の境界点などに対して武久会長が発言されました。
 療養病床の都道府県別の入院受療率については、「高知県(最大値)と長野県(最小値)の差は5倍にもなる。地域によってこれほどの違いがあるはずはなく、慢性期医療の病態像の患者が、慢性期機能を担う病床以外の場所にいるのではないか」と発言されました。
 
 慢性期の表記が「在宅医療等」に変更された「病床の機能分類別の境界点」について武久会長は、「慢性期医療と在宅患者の病態が変わらないという根拠は何か。実際の慢性期病院には、入院後の日数が経過しても医療投入量があまり低下せず、増減を繰り返すような病態の患者が入院している」と話されました。
 また武久会長は地域医療構想策定ガイドラインの根拠となるデータが平成25年度の調査で得られたものであることを指摘し、「平成26年度の改定では特定除外が撤廃されており、実情にそぐわないデータで議論したガイドラインを策定しても意味がないように感じる。平成26年度の実態調査から、データの補正・訂正を行うことが必要ではないだろうか。慢性期機能の病院でもDPCデータを出すようになるので、DPCもより正確になるだろう」と意見を述べられました。
 
 社会保障審議会医療保険部会については、武久会長より報告がなされました。選定療養については、大病院の初診料と食費について検討され、今期の分の改革は了承されたことが報告されました。
 
 診療報酬実務者会議については猪口雄二氏(診療報酬実務者会議委員長)から、次期診療報酬改定に向けたディスカッションが行われたことが報告されました。

 医療機関における消費税に関する調査については、伊藤伸一先生(日本社会医療法人協議会)から調査結果の最終報告案の説明がなされました。
 調査結果から、消費税引き上げに伴う診療報酬上乗せ補填方式では、施設数ベースで約6割の病院で補填不足が発生し、特に400床以上の大規模病院では極端な補填不足となる可能性が高いことが想定されます。また、全国では総額約344億円の不足がある可能性が示唆されています。
 武久会長は「大規模の病院に不利となる状況に思えるので、高額投資には何らかの還付をすべきではないか」と意見を述べられました。
 
 以上をもって、日病協・第124回代表者会議は終了いたしました。

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