「第103回社会保障審議会医療保険部会」 出席のご報告

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「第103回社会保障審議会医療保険部会」 出席のご報告

 平成29年1月25日、「第103回社会保障審議会医療保険部会」が開催されました。当会からは委員代理・参考人として、井川誠一郎常任理事が出席いたしました。
 
 前回までの医療保険部会を経て、平成28年内に予定されていた議論が一通りまとまりました。議論の内容を盛り込み作成された平成29年度予算案について厚労省側から報告が行われ、今後も引き続き、医療保険部会では改革骨子に基づき議論を継続する方針が確認されました。
 
 医療保険部会における今後の議論の進め方としては、従来通り「経済・財政再生計画 改革工程表」に記載されたテーマをスケジュールに基づき扱っていくほか、平成30年度診療報酬改定の基本方針についても議論を行っていく予定です。また、任意継続被保険者制度やデータヘルス改革、高齢者医療制度の在り方や医療保険の費用の適正化といったテーマについても、改革工程表の議論と並行して取り扱っていく方針です。
 
 高齢者医療制度の在り方については、各委員から、現段階ではまだ十分な議論が尽くされていないという意見や、社会保障維持のための財政上の抜本的な改革の必要性、国によるグランドデザインの提示や、高齢者自己負担制度についての早急な議論の開始などといった要望が述べられました。
 
 こうした高齢者医療制度の在り方について、井川常任理事は「高齢者医療が保険財政を圧迫していること、超高齢社会を迎え高齢者の人数が増えていることは事実である。しかし忘れてはならないのは、現在、健康寿命と平均寿命の間に10年の開きがあるということだ。この差が現在の状態のまま推移すれば、高齢者にはいわば10年間の非健康寿命があることになり、その期間に膨大な医療費がかかってしまう。健康寿命そのものを延ばす対策を講じなければ、問題の抜本的な解決にならない。予防対策の推進について、医療保険部会としても踏み込んだ議論を行う段階なのではないか」と意見を述べられました。
 
 
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