「身体的拘束やACPも項目に」 ── 中尾副会長、LIFE検討会で
令和3年度介護報酬改定で導入された科学的介護情報システム(LIFE)加算等の見直しに向けた検討会で、日本慢性期医療協会の中尾一久副会長は「LIFEの項目には身体的拘束やACPは項目に入っていないが、施設においてはかなり重要なので、項目に入れてはどうか」と提案した。
国立長寿医療研究センターは10月22日、厚生労働省老健局老人保健課の協力を得て「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会(座長=秋下雅弘・東京都健康長寿医療センター理事長兼センター長)の第2回会合を開催し、当会から中尾副会長が構成員として出席した。
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今回の議題は3項目。前回の議論などを踏まえ、①科学的介護情報システム(LIFE)の目的、②フィードバックのあり方、③LIFE関連加算構造の見直し──について「現状、課題」や「論点」などが示され、中尾副会長は②について意見を述べた。
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②では、現在のフィードバックが「個々の利用者のケアの改善を行うために有用なものとなっているか」などの論点を挙げている。中尾副会長の発言要旨は以下のとおり。
【中尾一久副会長】
LIFEの項目のことで意見を述べる。診療報酬では今、身体的拘束やACPのことが非常に話題になっていて、いわゆる減算という形になっているが、このLIFEの項目には身体的拘束やACPというのは項目に入っていない。例えば、事業所のフィードバックという観点から考えると、身体的拘束がA施設とC施設で差があるのか、あるいは本当に身体的拘束に関して介護保険上でどこまで求めていくのか、それから、ACPのことも施設においてはかなり重要なことになるので、そういったことも項目に入れていただくということはいかがだろうか。
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【厚労省担当者】
身体的拘束とACPについては診療報酬で近年議論がされているが、データとしてDPCデータなどに入っているかというと、拘束については御指摘のとおり減算がかかる加算があるということで、減算される加算を取っている場合には当然、減算のコードが入るが、入院患者さん一人ひとりについて全部入るという形にはなっていない。
ACPについても、入院については入院基本料で基本料の施設基準に入ったというところであるが、これも個々の患者さんについてACPについてのデータが入っているわけではない。
身体的拘束、ACPはいずれも重要ではあるが、これをデータベースで収集することを考えると、身体的拘束の定義をどうするのか。また、ACPについて基本的には、まずは医療・ケア会議をするというところなので、どこでどういう情報を収集するかというところも重要な点だと思う。ACPと身体的拘束はいろいろなところで、老健事業も含めて議論されているので、そういったところも見ながら検討ということになるかと思う。
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【中尾一久副会長】
例えば、事業所のフィードバックなどでいろいろな広報をするのに当たって、「うちはこれだけ身体的拘束をしていませんよ」とか、「ACPはこれぐらいまで進めていますよ」という意味合いでは事業所のフィードバックとしても非常に大事であるし、ましてや第三者提供ということで、これは論文にしたりすることも可能ではないかと思って発言した。
2025年10月23日



