小規模病院の下支えを ── 池端副会長、中医協総会で
2026年度の診療報酬改定に向け、精神医療などをテーマに議論した厚生労働省の会合で、日本慢性期医療協会の池端幸彦副会長は「小規模病院の経営も厳しい状況にあるので、しっかりと下支えしなければいけない」と強調し、精神科の入院料について「基準の緩和等も含めて検討が必要」と述べた。
厚労省は10月24日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=小塩隆士・一橋大学経済研究所特任教授)総会の第622回会合を都内で開催し、当会から池端副会長が診療側委員として出席した。
厚労省は同日の総会に「個別事項について(その2)精神医療①」と題する資料を提示。最終ページに論点を挙げ、①多職種による質の高い医療の提供等、②患者の特性に応じた治療・ケアの推進、③精神身体合併症──について委員の意見を聴いた。
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池端副会長はこのうち①③について意見を述べた。池端副会長の発言要旨は以下のとおり。
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多職種による質の高い医療の提供等について
[池端幸彦副会長]
江澤委員、太田委員がおっしゃったことと重なる部分があるが、2点強調したいことがある。論点の最初のくくり、「多職種による質の高い医療の提供等について」については、精神疾患を持つ地域の方にも地域包括ケアシステムをという、いわゆる「にも包括」に沿ったものではないかと思う。
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地域包括ケアシステムが中学校区くらいのエリアを想定していると考えると、「にも包括」に必要な精神科の病院というのは、やはり病床数が小さい、ある程度、規模が小さい病院であり、そうした小規模な病院がしっかり支える。一般病床で言えば地域包括ケア病床・病棟等が支えることになるかと思う。
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その小さい規模の病院は、35ページにあるように利益率が非常に低くなっており、経営が厳しい状況になりつつある。ということは、ここをしっかりと、まず下支えをしていただかなければいけない。精神疾患への対応について、「施設から地域へ」という大きな流れがある中で、小規模な病院を下支えする。地域包括ケアシステムを支えるための精神科入院医療を担っているところをしっかり支えなければいけない。小規模な病院が非常に厳しいということを、しっかり押さえなければいけないと思っているので、強調しておきたい。
精神科地域包括ケア病棟入院料も、まだまだ数が少ない。聞くところによると、かなり施設基準が厳しいので、しっかり支える病棟に変換できないという。基準の緩和等も含めて検討が必要ではないか。
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精神身体合併症について
30ページにもあるように、精神疾患を持っている方も、どんどん高齢化が進んでいる。
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そのため、いわゆる多疾患併存状態、マルチモビディティの状態になる。プラス、精神疾患を持っていると、ある意味では非常に大変なところ。ここに対して、どこが、どういう機能を持ったところがそこに対応できるかという点も課題になる。
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59ページに1・2・3・4というクリアカットな図が出ている。「精神症状の重症度」の高低と「身体症状の重症度・病期」で4つで分けている。こうした患者さんがどの程度のボリュームがあり、あるいは、そこを支えられる病院がその地域にどれくらいあるのか、必要なのか、そういうことも検討しながら、基本的には身体合併症をしっかり診られる体制に対しては、何らかの評価をしっかりつけなければいけない。このことも強調しておきたい。
2025年10月25日






