入院・外来医療等の「とりまとめ」で意見 ── 井川副会長、入院外来分科会で

協会の活動等 審議会 役員メッセージ

20250925_入院外来分科会

 厚生労働省は9月25日、中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬調査専門組織である「入院・外来医療等の調査・評価分科会」(分科会長=尾形裕也・九州大学名誉教授)の令和7年度第13回会合を開き、当会から井川誠一郎副会長が委員として出席した。
.

01スライド_議題

.

 厚労省は同日の分科会に「入院・外来医療等の調査・評価分科会における検討結果(とりまとめ)(案)」を提示。急性期入院医療や療養病棟入院基本料など18項目について委員の意見を聴いた。
.

02スライド_目次

.

 議論を終え、尾形分科会長は「本件を中医協総会に報告するに当たり、本日のご議論を踏まえた文言等の修正については事務局と相談しながら私のほうで対応したいと思うが、そうした形で私と事務局にご一任いただくということでご了承いただけるだろうか」と諮り、承認された。

 この日の会合で井川副会長は、▼5. 回復期リハビリテーション病棟入院料 ▼6. 療養病棟入院基本料等 ▼18.中長期的に検討すべき課題──の3項目について意見等を述べた。井川副会長の発言要旨は以下のとおり。

.

回復期リハビリテーション病棟入院料について

[井川誠一郎副会長]
 詳細に地域包括関係から回リハ、療養病床に関して、われわれの意見も非常によく取り入れていただいている。あまり文句のつけようがないと言うか、非常に良い報告書だなと思いながら見させていただいたが、何点か要望がある。例えば、22ページの「5-1」の最後の丸について。
.

03スライド_P22

.

 「回復期リハビリテーション病棟等の入院患者のうち、入棟時に比べ、退棟時のFIM得点が低下した患者が5%未満の施設は約64%」という記載中、「5%」の根拠というのがそもそもないのではないかという話をこの分科会でさせていただいたと思うが、そこに対する記載が、われわれの意見のほうには反映されていなくて、「5%」がそのまま生きてしまっているのが少し残念である。

.

療養病棟入院基本料等について

 療養について非常に細かく分析していただいているが、基本的に、療養病床の一番大きな変更というのは、医療区分を27区分、スモンを入れて30区分に変更したことだろうと思う。

 今年の4月17日に行われた令和7年度の第1回の分科会のときに、療養病床等において令和6年度の改定で大きな変更の1つでは、そういう見直しもあるにもかかわらず、調査項目には「療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について」というものがあり、その中で「入院患者の医療区分別患者割合の状況」や、「各入院料等における患者の状態、医療提供内容、平均在院日数」などを調べることになっていた。
.

04スライド_調査内容案

.

 そのときに私は、令和7年度調査にもないし、令和6年度の調査にもないので、これはDPCとか、そういうデータ提出のものから取ってお出しいただけるのかと質問させていただいたところ、事務局は、そのとおりであると、お示しいただけるというお話をいただいたが、本日を迎えても、そこの部分は全く出てきていないのが現状である。

 確かに、他の項目に関しては非常に細かく出していただいていてありがたいと思うが、根本的に診療報酬の医療区分を変えたにもかかわらず、医療区分そのもののデータが全くないという状況に今、なっていて、その状況で医療区分の変更が成功であったのか不成功であったのかということに関しても全く言えないと私は思う。

 そういう観点から、これは療養病棟的に言うと、この報告書にないというのがあまりにも不自然。しかも今回、少し飛ぶが、最後に「中長期的に検討すべき課題」があり、それを追記するということで、結局、この資料そのものが今朝まで延びたと伺っているので、そこの部門には入っていない。療養病床は全くゼロである。

 それから考えると、療養病床を今後どうしていくのかということを言わざるを得ないという気がするが、事務局はその点、どうお考えなのだろうか。その点をお伺いしたい。

[厚労省担当者]
 令和6年度改定で医療区分に応じて入院料を30区分に見直した影響については、このとりまとめ報告書に文章としての記載がちょっとないようなので、そこは追記させていただきたいと思うが、分析としては8月21日に。
 
[井川誠一郎副会長]
 それは全体としてである。療養病床の1・2など。そういうレベルの話であって、医療区分それぞれに対してどうであったかとか、医療資源投入量がどうであったかという話は一切出ていない。各区分に関して言えば。
 
[厚労省担当者]
 各区分の中での包括範囲出来高点数のデータをお示ししたし、令和5年から令和6年にかけて、実際に、重症な患者の受け入れが進むかどうかという観点で、医療区分など、どう全体として移ったのかというデータを分析させていただいたものを8月21日にお示しした。そういったデータおよびご意見のところについて記載が漏れていたとは思うので、そこは追記させていただきたいと思う。事務局側としては、そういった分析をDPCデータなどを用いて行ったという認識である。

.

中長期的に検討すべき課題について

[井川誠一郎副会長]
 この「中長期的に検討すべき課題」というのは今までの分科会にはなかった項目である。いつも最終は「横断的個別事項」のような項目で終わっていたと思う。
 
 この中に、要するにわれわれの分科会での意見というのがどの程度反映され、それで事務局の考え方というのはどの程度反映されているものと理解すればいいのだろうか。

 というのは、当然われわれの分科会の資料というのはこれから中医協に上がり、その後、附帯意見として最終的にまた出てきて、それを来年、また次回以降、検討していくという流れに普通はなっているわけだが、ここで、例えば事務局の意見が入ってきてしまうと、われわれの意見というのはどうなるのかという感じになってしまうので、お伺いしたい。

[厚労省担当者]
 全く意見がなかったところではなくて、これまで出た意見をまとめる形で原案を作成していただいているつもりであるが、当然、このまとめ方について、これはちょっと違うのではないかというご意見があれば本日いただいて、修正させていただきたいと思っている。もし修正すべきというご意見があれば、今いただければと思っている。

[井川誠一郎副会長]
 意見的に違うという話ではなく、事務局の意見がある程度入った状況で、われわれのとりまとめとして出していいのかどうかという根本的な問題というふうに考えていただいたらいいと思うが。
 
[厚労省担当者]
 事務局としては、本日ご議論いただいて、先ほど津留委員のご意見もあったが、2年の改定ごとにリセットになるのではなくて、きちんと継続的に検討すべきことは何なのかということを、今回も10何回にわたり議論いただいた。そういったことは、きちんとわかる形で整理したらどうかということで、こういったまとめを提案させていただいている。 そういうのがふさわしくないということであれば、ご意見をいただければと思う。

[井川誠一郎副会長]
 そのようになっていったほうが私もいいと思う。中長期的な範囲はもう2年ごとのスパンでポンポンと切るのは現実的ではないし、結果、いろいろな書類なども非常に煩雑になってきたという経緯があるので、簡略化していくためには、中長期的なスパンの話というのは絶対に必要なので、こういうふうに書いていただくのはありがたいとは思うが、今までの流れとやや違うので質問させていただいた。ありがとうございます。

[尾形裕也分科会長] 
 ありがとうございます。ここも含めて分科会としてのとりまとめということなので、われわれ全員の意見というのは最終的な姿だと思う。

.
この記事を印刷する この記事を印刷する


« »