「新しい時代に新しい慢性期医療像がある」 ── 平成30年の新年会を開催
日本慢性期医療協会(日慢協)と日本長期急性期病床研究会(LTAC研究会)は1月11日、都内のホテルで役員合同新年会を開催しました。開会の挨拶で日慢協の武久洋三会長は「新しい時代に新しい慢性期医療像というものがある。患者をお預かりして、じっと入院させておくという医療からの脱皮である。どんどん良くして帰っていただく。こういう医療を日慢協はやっていきたい」と抱負を述べました。
続いてLTAC研究会の上西紀夫会長(公立昭和病院院長)は7対1病床の削減策に言及し、「これから大変なことが起こるのではないか」との懸念を表明。急性期医療を充実させる必要性を指摘したうえで「回復期病棟、地域包括ケア病棟、あるいは慢性期病棟にきっちりしていただかないと、なかなかうまくいかない。私ども研究会と日慢協が情報交換をしながら、いろいろと勉強をしながら、そして、こういう大きな波に対応しながら患者さんのことを考えていかなければいけない」と述べました。
中締めの挨拶では、昨年秋の衆院選で初当選を果たした日慢協の安藤高朗副会長(永生病院理事長)が平成30年度の同時改定について「日慢協が提案した方向性や見解がたくさん採用されている。介護報酬改定では、ほとんど満額回答ではないか。本当にびっくりした。日慢協の力は本当にすごいなと改めて感じた」と賞賛し、「日本慢性期医療協会とLTACがなければ日本の医療は成り立たない」と締めくくりました。
この日の合同新年会には多くの関係者が参加し、今年の抱負などを語りました。以下、新年会の模様をお伝えいたします。
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[司会(池端幸彦副会長)]
新年、明けましておめでとう。
ただいまから日本慢性期医療協会・日本長期急性期病床研究会の役員合同新年会を開催する。
私は司会進行を務める日本慢性期医療協会副会長の池端である。
早速であるが、日本慢性期医療協会 武久会長より、ご挨拶を申し上げる。
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「当会の病院が慢性期医療を引っ張っていく」── 武久会長
[武久洋三会長]
今年も新年会を同じ場所で迎えることができた。本当にありがとう。
今年は同時改定のまさに寸前であるが、われわれは誠実に慢性期医療をカチッと実践するということでやってきた。
日慢協の特長としては、こうしてほしい、ああしてほしいというようなことはできるだけ言わない。こうしよう、ああしよう、という提案を出し、こうしたらこうなった、こんなに良くなった、ということをきちんと報告をさせていただき、その結果を厚労省の方々がお考えになり、より良い医療・介護体制を築いていただきたい。
だから日慢協としては、医療療養病床入院基本料1をどれだけ上げてほしいとか、この条件を外してほしいとか、ここはこういうふうにしてほしいとか、細かい要望は一切言ったことはない。
われわれの一番の関心は、やはり現場の医療でどのように患者が良くなっていくかということにある。
先ほどの記者会見でお話ししたように、急性期病院でリハビリスタッフが少なくて、1カ月過ぎないとリハビリが行われないということは、日本全体としては損失なので、われわれ慢性期でリハスタッフの多いところから急性期にリハスタッフを派遣する「派遣リハビリ」を提案した。
当会の今日の常任理事会には50名の理事の方々にお集まりいただいたが、この「派遣リハビリ」について、全員の賛成をいただき、記者会見でも発表した。リハビリの必要な時期にリハビリを提供する。そうすることによって寝たきりを減らす。そうなると介護施設の数も減ってくる。
4月から新しく介護医療院というものができるが、日慢協では3年以上前から同様の構想があった。ベッドが空いているところが約30万床ある。このベッドをもう少しうまく活用すれば、アメリカのスキルド・ナーシング・レジデンスのように使えるのではないかという発想を(平成27年12月10日の定例記者会見)述べたことがあったが、それが現実のものとなるのに3年かかっている。
「われわれはこう考えている」ということは述べるが、それを決定して、それを実際に動かすのは厚労省であるので、われわれとしては実績を出し、「実際にこうしたらこうなった」ということを順次お出ししていくことにより、評価を頂く。
全国で療養病床を有する病院は3,500~3,600あるが、当協会の会員で療養病床を持っているのは1,100ぐらいである。そこが慢性期医療をどんどん引っ張っていく。できるだけ地域包括ケア病棟をつくる。リハビリの集中病棟もつくる。そして、多機能な地域の病院をつくりあげて、在宅からも慢性期の急変患者をどんどん受け入れていく。そうすることによって、早く元の在宅に帰す。
そうすれば、慢性期の病院の平均在院日数が何年にもなるということはあり得ない。また、死亡退院の割合が40%以上になるということもあり得ない。ちょっとでも悪くなったら、すぐに入院してもらい、3日から1週間ぐらいで良くして帰す。これがわれわれの慢性期における急変患者に対する役目であると、今日も当会の理事の先生方にお話しをしたところである。
今年は同時改定の年。そして、これから8年でまだ後期高齢者が、500万人増える。この人たちの老後を楽しいものにできるよう、病気になってもすぐに対応して治してあげる。素晴らしい老後を満喫してもらい、亡くなるときにはQOLを大事にして短期間で亡くなる。95歳、100歳、そこまで元気でいく、そのお手伝いをしなければいけない。
急性期も含め、入院患者のうちの約8割が75歳以上である。こういう新しい時代に新しい慢性期医療像というものがある。それは患者をお預かりして、じっと入院させておくという医療からの脱皮である。どんどんと良くしてお帰りいただく。こういう医療を日慢協はやっていきたいと思う。
いろんなデータを出しており、いろんな所で発表しているが、そういう資料を見ていただき、今回の報酬改定でも嚥下リハビリ、排泄リハビリ、低栄養、脱水、いろいろなことにわれわれが取り組んできたことに対して、「そんなに良いのだったらやってみようか」という評価を付けていただける方向に動いているように思う。
これは、とりもなおさず、会員の努力の賜物であるし、今日お集まりの皆さま、関係の皆さまがご支援していただける賜物である。心から御礼を申し上げたい。今年も頑張りたい。ありがとう。
[司会(池端副会長)]
引き続き、日本長期急性期病床研究会会長の上西紀夫先生からごあいさつを頂く。
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「情報交換しながら大きな波に対応」── 上西会長
[上西紀夫氏(日本長期急性期病床研究会会長)]
ただいまご紹介をいただいた、日本LTAC研究会の会長を務めている上西である。明けましておめでとう。
皆さんはご存じだと思うが、中医協では7対1病床はかなり厳しい方向に行きそうで、私ども急性期病院は大変なことになるのではないかと非常に心配をしている。国は本格的に7対1を減らすことに動き出したようである。これから数年、大変なことが起こるのではないかと思っている。
私どもLTAC研究会は、これまでいろいろな検討をさせていただいたが、今年は地域包括ケア病棟協会会長の仲井先生に大会長をお務めいただき、9月30日に第6回となる研究大会を開く。
もともとLTACというのはアメリカの考え方で、STACがあり、LTACがある。アメリカのSTACは在院日数が5日程度という非常に短いところで動いていて、次のLTACの平均在院日数でも20日や25日前後ということである。実は今日もディスカッションがあったのであるが、患者像を見てみると、日本の急性期病院のかなりの部分がアメリカのLTACと似たような内容ではないかとも思われる。
そういうことも含めて、国はそういうことでは駄目だと。本当の急性期医療をするようにということで、厳しく言っている。
逆に言うと、私どもとしては、急性期から患者を受けていただく回復期病棟、地域包括ケア病棟、あるいは慢性期病棟がきっちりしていただかないと、なかなかうまくいかないだろうと思う。
そういう意味で、私ども研究会と日慢協が情報交換しながら、いろいろと勉強をしながら、こういう大きな波に対応して、患者さんのことを考えていかなければいけない。
データによると、2035年には85歳以上の人は1,000万人を超えるという話がある。私自身もそういう歳になっているので、そのときには、きちんと介護、あるいはケアをしていただき、すんなりとあの世に行ければいいかなと思っている。皆様方のお力をお借りして頑張っていきたい。
[司会(池端副会長)]
ここで乾杯に移りたい。乾杯のご発声は、来賓を代表して、パラマウントベッド株式会社代表取締役社長・木村恭介様にお願いしたい。
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「ヘルスケア産業に対する期待がある」── 木村社長
[木村恭介氏(パラマウントベッド株式会社代表取締役社長)]
僭越であるが、乾杯の音頭を取らせてもらう。
暮れからニューヨークのダウも2万5,000ドルを超え、新年早々、日経平均も伸びている。手前味噌ではあるが、当社の株も5,600円を超えて伸びている。ところが、ご存じのとおり、ベッドの売上自体は8がけくらいに減っている。
どうしてこういう中で株価が伸びるのか。やはり、ヘルスケア産業に対する期待が私どもに寄せられているのではないかと思う。高齢社会のニーズをとらえたビジネスへの期待であると受け止めている。
われわれも、慢性期医療の方向性をよく勉強して、これからの高齢化に対応できる新しい製品をどんどん開発していきたい。ベッド以外の製品開発も一生懸命やっている。そういうものをどんどん発表して、なんとか貢献していきたいと思っている。
僭越であるが、乾杯をさせていただく。日慢協のますますのご発展と、皆さまのご健勝をお祈りして乾杯したい。乾杯。
(ご歓談)
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「学会テーマは少子高齢社会」──藤﨑学会長
[司会(池端副会長)]
ここでスピーチを頂きたいと思う。まず、今年度の「第26回日本慢性期医療学会」で学会長を務める藤﨑剛斎先生からごあいさつをいただきたいと思う。
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[藤﨑剛斎氏(第26回日本慢性期医療学会学会長)]
明けましておめでとう。諸先輩方を前にして高い所からではあるが、突然のご指名ということで一言ご挨拶を申し上げたい。
今年度の学会テーマは、「少子高齢社会、慢性期医療からの提言」とした。高齢の問題も重要であるが、少子の問題にも踏み込んだほうがいいのではないかと考え、いま準備を進めている。
いろいろなところに頭をぶつけながら、少しずつ前に進んでいるという状況ではあるが、「鹿児島学会に参加してよかった」というような評価を得られるようにしっかりと頑張っていきたいと思う。
鹿児島は、今年のNHK大河ドラマ「西郷どん」のロケ地でもあり、多くの観光客でにぎわっている。鹿児島全体が活気に満ちあふれている。食べ物だけでなく、温泉や景色など魅力ある町である。われわれ鹿児島県慢性期医療協会では、おもてなしの心を決して忘れることなく取り組んでまいりたい。
10月の学会でまた皆様とお会いできることを楽しみにしている。
[司会(池端副会長)]
では皆で10月にこぞって鹿児島へ行きましょう。
引き続き、「日本長期急性期病院研究会第6回研究大会」の大会長を務める仲井培雄先生からご挨拶をお願いしたい。仲井先生は、地域包括ケア病棟協会の会長でもある。
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「テーマは、アメリカのLTACとの違い」── 仲井大会長
[仲井培雄氏(日本長期急性期病床研究会第6回研究大会大会長)]
明けましておめでとう。今年は、LTAC研究会の金沢大会の大会長を9月30日に務めさせてもらうことになった。皆様にも、是非金沢にお越しいただきたい。
テーマは、「アメリカのLTACと日本のLTACはどう違うのか」ということで、LTACの本質を突いてさらにLTAC研究会を盛り上げていこうと考えている。
一方、会長を務めさせていただいている地域包括ケア病棟協会については、会員数は賛助会員も含めて、おかげさまで500近くまで増えている。
昨年のこの席では「日慢協の会員数を超えよう」と宣言したが、まだまだ道半ばである。今年もぜひ、地域包括ケア病棟協会、それからLTAC研究大会、共にどうかよろしくお願い申し上げる。
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「38年間携わった救急から新たな道へ」── 定光副会長
[司会(池端副会長)]
引き続き、LTAC研究会の副会長からご挨拶を頂きたい。大阪医療センター救命救急センター診療部長の定光大海先生、よろしくお願いいたします。
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[定光大海氏(大阪医療センター救命救急センター診療部長)]
私は国立病院機構大阪医療センターの救命救急センターで現在も働いている。医学部卒業以来ずっと救急に携わり、38年間続けた。
65歳になるので、今年それを終えようと思っている。肩の荷が下りたという気持ちだ。今後は皆様と共に、亜急性期・急性期、亜急性期・慢性期、LTAC、こういう仕事に関わっていきたいという希望を持っている。
引き続きよろしくお願い申し上げる。
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「排泄や食事などが強化されている」── 小山信彌氏
[司会(池端副会長)]
続いて、LTAC並びに日慢協で大変お世話になっている3名の学者の先生方にご挨拶を頂きたい。
まず東邦大学医学部の特任教授・小山信彌先生。
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[小山信彌氏(東邦大医学部特任教授、第5回研究大会大会長)]
皆さん、明けましておめでとう。
昨年は、軽井沢でLTACの研究大会を開催させていただいた。皆様に大変お世話になりこの場を借りて心からお礼を申し上げる。
先ほど、武久先生が「要望をしたことはない」と言っていた。私が見ているかぎり、要望しているのではなく、厚労省を「こっちだ、こっちだ」と振り向かせていると思っている。
排泄のこと、あるいは食事のこと、まさに武久先生のおっしゃるとおりである。当然に強化されなければならないものが強化されている感じがする。
もうすぐ診療報酬改定の具体的な項目が出る。期待を持って、それを待ちたい。今年もよろしくお願い申し上げる。
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「この難局を皆で乗り切ろう」── 小山秀夫氏
[司会(池端副会長)]
日慢協やLTACなどでも大変お世話になっている兵庫県立大学名誉教授の小山秀夫先生にご挨拶をお願いしたい。
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[小山秀夫氏(兵庫県立大学名誉教授))]
明けましておめでとう。
大したあいさつはないが、今年は診療報酬と介護報酬の同時改定、この難局を皆さんで乗り切ろう。
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「新しい技術が貢献できるように整理したい」── 高橋氏
[司会(池端副会長)]
続いて、国際医療福祉大学大学院の教授である高橋泰先生にご挨拶をお願いしたい。
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[高橋泰氏(国際医療福祉大学大学院教授)]
明けましておめでとう。
去年、未来投資会議という会議に出て、未来投資戦略というものを作った。自分で言うのも変だが、こんなに効くとは思わなかった。
今回の介護報酬改定でも、センサーを付けると人員基準を下げられるとか、介護の科学化など、いろいろとこれまで言ってきたことが本当に政策に出てきて、世の中変わってきたなということを実感したのが去年の1年間であった。
バルーンだけ上げたのではなかなか動かないので、今年はぜひ、これが少しでも動いていくように、人手不足に対して新しい技術というものがきちんと貢献できるような形に整理していきたいと思う。
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今回初めて「在宅医療展」を開催する── 大池氏
[司会(池端副会長)]
引き続き、大変お忙しい中、大阪からお越しいただいている、株式会社テレビ大阪エクスプロ代表取締役・大池博様にお願いする。
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[大池博氏(株式会社テレビ大阪エクスプロ代表取締役)]
明けましておめでとう。毎年4月、インテックス大阪で慢性期医療展を開催させていただいている。
慢性期医療展は今回で8回目を迎える。皆さんにご協力いただき、医療関係者や企業、もちろんユーザーの方も展示会にお見えになり、9万人の方が集まる展示会になっている。
大阪では非常に好評であり、ますますこの慢性期医療展が広まっていけばいいと思っている。
今年は新たな企画として、日慢協の松谷之義副会長のアドバイスもあって、地域包括ケアシステムの構築に向けた在宅医療の専門展を開催する。
ここにお集まりの皆様にも、4月19日からのインテックス大阪にぜひともお越しいただき、これからのビジネス、お仕事のプラスになればと思っている。
われわれもこれから努力し皆様に満足いただける展示会をつくっていきたいと思うので、ご協力、ご支援を賜りたい。
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「素晴らしい結束力に感激している」── 岩砂氏
[司会(池端副会長)]
では、ここからはアトランダムにごあいさつをいただきたい。
まず、元日本医師会副会長でいらっしゃる岩砂先生にお願いする。
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[岩砂和雄氏(元日本医師会副会長、岩砂病院・岩砂マタニティ 顧問)]
武久先生とは同級生の仲だが、縁があり、私も日本医師会副会長を2期4年していた。
私が感激しているのは、日本慢性期医療協会の皆さま方の素晴らしい結束力だ。そして、医療・介護、福祉の連携に身を賭して、今後、わが国において何をしなければならないかという明確な道を見つけている。これは本当に素晴らしいことだと思う。
武久先生のような方が、そして皆さん方がこれからの日本の医療はどうあるべきかを考え、プロフェッショナルをどんどん育てている。
少子高齢化の大変な時代。世話をかける人たちのほうが働く人よりも多くなっていく。こういう中で、ますます高齢者に対する医療・介護・福祉の領域が大事だと思う。
大いに頑張っていただきたい。
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「苦しいときこそ笑顔でゴー!」── 田中氏
[司会(池端副会長)]
男性が続いているので、田中志子先生にごあいさつをお願いする。
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[田中志子氏(医療法人大誠会・内田病院理事長、日慢協常任理事)]
ご指名に心臓が飛び出すぐらいびっくりしている。
これから、ダブル改定を前に、本当に大変な時代が来たと思っている。私のモットーは、「苦しいときこそ笑顔でゴー!」ということだ。今年1年も、笑顔で楽しく仕事をお引き受けしたいと思う。
私どものグループのことだが、今年は新しいことにチャレンジをする。温泉を掘り、障害のある方たちの就労支援をするという目標に向かって、みんなで取り組んでいる。新たなジャンルでも頑張っていきたいと思う。
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「先生方はみな日本でナンバーワン」── 保岡氏
[司会(池端副会長)]
先ほどの理事会には間に合わず、新年会にいらしていただいた徳島県慢性期医療協会会長の保岡先生にぜひ、ごあいさつをいただきたいと思う。
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[保岡正治氏(医療法人あさがお会・保岡クリニック論田病院理事長)]
徳島から来た保岡である。武久会長から「これをやれ」と言われたことを慢性期医療のためにやっている。
ここにお集まりの先生方はみな日本でナンバーワンでされておられる。日慢協の会員の声を吸い上げて頑張ろうという先生方ばかりである。
できるだけ役員会に出席し、地方の会員の声を届けて、ご審議、ご検討いただきたいと考えている。
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「誇れることは、単なる展覧会ではないこと」── 松谷氏
[司会(池端副会長)]
松谷副会長、慢性期医療展の宣伝も兼ねて、ぜひお願いしたい。
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[松谷之義氏(日慢協副会長)]
慢性期医療展について、先ほど大池社長からご紹介があった。慢性期医療展では、常に新しいことをやろうとしている。
もともとはバリアフリー展から始まり、慢性期医療展、その次に看護未来展、今年から在宅医療展を開く。
誇れることは、慢性期医療展には病院の人たちや各企業、それから患者さん、みんなが集まって、今後の医療・介護・福祉について考える会であり、単なる展覧会ではないということである。ぜひ顔を出してほしい。皆さんのご参加をお待ちしている。
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「日慢協にノーはなし」── 江澤氏
[司会(池端副会長)]
新しく創設される介護医療院に一生懸命に取り組まれるであろう江澤先生に一言ごあいさつをお願いしたい。
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[江澤和彦氏(慢性期リハビリテーション協会副会長)]
本日の正副会長会議でご推薦を得て、平成32年の慢性期リハビリテーション学会の学会長を務めることになった。
私の経営のポリシーは、「サービス業にノーはなし」である。日慢協にも「ノーはなし」である。
これだけの会で、会長が「右を向け」と言えば全員が右を向く会はほかにはない。私も「日慢協にノーはなし」で頑張りたいと思う。
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「日慢協の力は本当にすごいと感じた」── 安藤氏
[司会(池端副会長)]
宴たけなわではあるが、安藤高朗・衆議院議員から中締めのごあいさつを頂戴したい。
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[安藤高朗氏(衆議院議員、日慢協副会長)]
本日は皆さま方から本当にいいお話を頂戴した。
びっくりしたことがある。今回の診療報酬改定や介護報酬改定において、この日慢協が提案した方向性や見解がたくさん採用されている。
介護報酬改定では、ほとんど満額回答ではないか。日慢協の力は本当にすごいなと改めて感じた。
日慢協のモットーは、「良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない」ということだが、最近ではこれを通り越して、「日本慢性期医療協会とLTACがなければ日本の医療は成り立たない」と言ってもよいと思う。
ぜひ今年も武久会長と、そして皆さま方を中心として頑張っていこうではないか。本日は誠におめでとうございます。
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(取材・執筆=新井裕充)
2018年1月12日