「設立20周年記念祝賀会」のご報告(1)

協会の活動等

設立20周年記念祝賀会

 

■ 大谷泰夫氏(厚生労働省審議官)
 

大谷泰夫氏 日本慢性期医療協会は、わが国の慢性期医療の発展に大変貢献している。武久会長には、社会保障審議会の医療保険部会や介護給付費分科会などいろいろな検討会で貴重なご意見を賜っている。

 ご承知のように、厚生労働行政の最大のテーマは、社会保障と税の一体改革を推進するということである。先の国会では200時間を超える審議で、本日お見えになっている先生方のお力添えで法案を通していただいた。今後、医療や介護について法案を考えているので、我々の努力が必要であると思う。

 先週、厚生労働省の全局長が入れ替わるという、私も記憶がない大きな異動があった。医政局長時代には大変お世話になったが、また新しい立場で仕事をさせていただきたい。私の後任の医政局長が原で、老健局長も原であり、厚労省の「腹を固めて原でやろう」という決意の表明だと思っていただきたい。これからも引き続き、ご指導、ご支援を賜りたい。慢性期医療の充実を祈念する。
 

■ 原徳壽氏(厚生労働省医政局長)
 

原徳壽氏 先日、大谷審議官から引き継ぎを受けたばかりで、医政局としてというよりは、個人的な今までの経験の中からお話ししたい。

 昨年の大震災の後、東北の病院をどう助けていくかという問題があった。当時、私は防衛省におり、大きな母体である関東地方で病院を一生懸命探していた。そうした時、日本慢性期医療協会の武久先生にご協力いただいた。感謝申し上げたい。

 医療全般の問題、医療資格の問題、さまざまな課題があると認識している。肝心なことは、現場でどういう事がなされているのか、何を必要としているのかということであり、患者さん、あるいは医療者側から「何が必要か」という現場の声をぜひ聞かせていただき、新しい政策につなげていきたい。今後とも引き続き、いろいろな声を聞かせていただけたらありがたい。日本慢性期医療協会がこれからもますます発展されることを祈念する。
 

■ 原勝則氏(厚生労働省老健局長)
 

原勝則氏 皆様方が地域の中で、慢性期医療の充実に向けて日々ご尽力いただいていることに深く敬意を表したい。また、先般の東日本大震災の折には、現場からの情報発信やいろいろな支援を頂いた。この場を借りて厚く御礼を申し上げたい。武久会長は私たちの審議会の委員をしていただき、今回の介護報酬改定についても貴重なご意見を賜った。

 平成18年の医療法改正を医政局総務課長として担当した後、6年間ほど総理官邸に異動し、仙谷官房長官の下で仕事をさせていただいた。若干、厚労省の事情に疎くなっている。加えて、老健局や介護の仕事も初めてということで、まだまだ未熟ではあるが、皆様方のご意見を十分にお聴きしながら、慢性期医療の充実に向けて大きく前進するよう、これから頑張っていきたい。
 

■ 香取照幸氏(厚生労働省年金局長)
 

香取照幸氏 「なぜ年金局長か」と思われた方も多いと思う。私は役人生活32年になるが、その半生は医療と介護に関わってきた。天本宏先生の下で、平成4年に「介護力強化病院連絡協議会」ができたころからずっと、協会と一緒にお仕事をさせていただいている。介護保険制度をつくる時もいろいろと議論させていただいた。私の仕事人生の中で、協会には大変お世話になっている。

 直近は、内閣官房で「社会保障と税の一体改革」を担当していた。おかげで3党合意もできて、国会で法案が通って動き出した。実は、社会保障関係の法案は、年金と子育てについては法案が成立したが、医療と介護はまだ改革が残っている。来年、再来年、今ご挨拶した私の先輩2人の局長が担当することになる。医療、介護の改革が待っている。

 一体改革では、急性期、亜急性期、リハビリ、慢性期、そして介護、在宅という切れ目のない医療・介護サービスの体制をつくっていく、そのために消費税財源を投入して体制を整備していくということが書かれている。それから、在宅医療を支える地域包括ケアをつくるということも書かれている。今までの医療提供体制や介護の形を、高齢化率30%を超える国を支えるように改革していく。そういう大きな考え方を、厚労省あるいは政府全体として示した。

 高齢化社会の中で、こうした一連の体系の中で、療養型は非常に大きな役割を果たすことになる。これまで、慢性期医療は量的にも質的にも充実してきたが、これからさらに中核を担っていく。まさに医療と介護、施設と在宅の真ん中に立って、縦横に目を配りながら地域を支えるという役割がある。大変期待している。私どもも頑張りたい。これからも地域医療のために貢献していただきたい。→[続きはこちら]
 

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