第72回社会保障審議会医療保険部会 出席のご報告

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第72回社会保障審議会医療保険部会 出席のご報告

 平成25年12月5日、「第72回社会保障審議会医療保険部会」が開催され、当会からは委員として中川翼副会長が出席いたしました。
 
 今回の会議では産科医療補償制度について活発な討論が行われました。これは分娩中の事故などで脳性まひなどの障害をおった新生児に対して補償を行う制度です。分娩時の医療事故では過失の有無の判断が困難で、裁判で争われる傾向があり、このような紛争は産科医不足の一因となっています。産科医療の環境整備のために、分娩時の医療事故による患者に対して補償を行い、紛争の早期解決と原因分析を通じて産科医療の質の向上をはかることを目的としています。
 
 前回決定された制度見直しの方針に基づき、今回の会議では、制度運営を担う日本医療機能評価機構より制度見直しについて取りまとめた報告書が提出されました。委員からは、調査内容についてモデルケースの選定基準やデータの信頼性が不明瞭であるとして、医療機能評価機構の当事者ではなく第三者機関による調査を求める声が挙がりました。また、掛け金や保険料の運用利益など資金面についても、運営を行う民間保険会社への資金の流れの透明性の確保といった制度運用上の問題点が指摘されました。今回の会議では結論には至らず、議論は次回に持ち越されることとなりました。
 

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