第524回中医協総会 出席のご報告

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2022年7月20日の中医協総会

 厚生労働省は7月20日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)総会の第524回会合をオンライン形式で開催し、当会から池端幸彦副会長が診療側委員として出席した。

 この日の中医協は、薬価専門部会と総会が開かれた。薬価専門部会では、令和5年度の薬価中間年改定に向けた調査の実施方法などが示され、おおむね了承された。続く総会でも承認された。

 総会の議題は、医療機器の保険適用など4項目。最後の議題「薬価専門部会からの報告」で診療側から原案に賛成する意見が出たが、それ以外に委員の発言はなく15分程度で閉会となった。

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議事次第

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「通常改定とは差別している」と有澤委員

 総会に先立ち開かれた薬価専門部会では、中間年改定に向けて令和2年度調査と同様の方法で実施することや、薬価改定の具体的な内容を同部会で議論した上で総会に報告する方針が「論点」として示され、委員が意見を述べた。

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【薬-1】令和4年度医薬品価格調査(薬価調査)について_2022年7月20日の薬価専門部会_ページ_2

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 診療側の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)は、令和2年度の薬価調査と同様の方法で実施することについて「通常改定とは異なる内容での調査」と強調。「通常改定とは差別しているものであるという認識で議論を進めていく」との考えを示した。

 一方、支払側の安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は調査対象を通常改定よりも減らして実施する点に言及。「通常の年と同じような数にしたほうがいいのではないか」と見直しを提案した。
 
 議論を踏まえ中村洋部会長(慶應義塾大大学院教授)は「安藤委員から客体を増やしてもいいのではないかというご意見を頂いたが、総論としては令和2年度調査と同様ということで、論点に示された方針で本日の総会に報告させていただく」とまとめ、承認された。

                          (取材・執筆=新井裕充) 

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