多くの患者の意見、「非常に参考になる」 ── 中医協総会で池端副会長

令和6年度同時改定に向けた今後のスケジュールなどが示された厚生労働省の会合で、患者等からの意見聴取をめぐり議論があった。日本慢性期医療協会の池端幸彦副会長は「患者1人の意見ではなく、多くの患者の意見を聴くことには反対しない。患者・家族の代表や団体等の意見は非常に参考になる」との考えを示した。
厚労省は1月18日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)総会の第536回会合をオンライン形式で開催し、当会から池端副会長が診療側委員として出席した。
厚労省は同日の総会に「令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について(案)」と題する資料を提示。検討の視点や意見交換会の開催予定などを説明した上で「検討スケジュール(案)」を示し、委員の意見を聴いた。
.
.
病床再編を最後の1年で強力に進める
同時改定に向けた検討の進め方(案)では、「背景」として7項目の視点が示された。
その中で、「2025年に向けて地域医療構想の取組を進めるとともに、さらに医療介護総合確保促進会議で『ポスト2025年の医療・介護提供体制の姿』がとりまとめられること」を挙げている。
.
.
質疑で、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は「2025年までにやるべきこと、具体的には地域医療構想に基づく病床再編を最後の1年で強力に進めることも意識する必要があろう」と指摘した。
.
患者の意見を聴く機会を早期に
松本委員はまた、「医療DXの関係で要望がある」とし、「今後、医療DXにおいて4月、5月に意見交換する中で、一般の患者や国民から意見を伺う機会をぜひ設けていただきたい」と求めた。
続いて安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)も「オンライン資格確認の調査については、松本委員から提案があったように、できるだけ早い時期に患者さんの意見を聴くような機会を設けられるようにお願いしたい」と述べた。
.
多くの意見を聴くのは反対しない
こうした支払側の意見に対し、診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は「医療DXに関して患者個人からのヒアリングという提案があったが、明確に反対する」と述べた。
長島委員は「患者・国民に対してしっかりとした適切な調査を行う。その際に個別のご意見も伺うということであれば適切だと思うが、1人の意見というものは極めて個人的な評価、偏りがしばしば生じてしまうので適切ではない」と説明した。
これに患者を代表する立場の委員から反論があり、議論になった。池端副会長は「多くの意見を聴くことに反対するものではないので、誤解していただかないほうがいい」と理解を求めた。
【池端幸彦副会長の発言要旨】
私も長島委員がおっしゃるように、1人の患者、個人の意見を聴くのではなく、患者さんの団体など多くの意見を聴くことに反対するものではない。誤解していただかないほうがいいかと思う。
また、これに関しては医療DXのワーキング等でもヒアリングをされていると思う。患者さんやご家族の代表、団体等からのヒアリングもしていると思う。どういう意見が挙がっているのか、非常に参考になるのではないか。広く捉えることには決して反対しているわけではないことをご理解いただきたいと思う。よろしくお願いしたい。
(取材・執筆=新井裕充)
2023年1月19日