日本病院団体協議会第89回代表者会議 出席のご報告

協会の活動等

日本病院団体協議会第97回代表者会議

 平成24年3月23日(金)、日本病院団体協議会第89回代表者会議が開催されました。出席者は11団体からなる18名で、当会からは中川翼副会長および安藤高朗副会長が出席致しました。
 会議では平成24年度診療報酬改定に関する話題のほか、平成24年度の代表者会議議長・副議長の選出について審議されました。

 平成24年度診療報酬改定については、全体の流れと細かな注意点が報告されました。
 病棟薬剤業務実施加算について、薬剤師が実施する病棟薬剤業務が1病棟・1週あたり20時間とされていましたが、通知では病棟入院患者のための薬剤業務の時間であり、病棟での拘束時間ではないとされたこと、7対1入院基本料については算定要件が厳しくなったことなどが報告されました。

 病院勤務医の負担を軽減する体制の評価では、医師事務作業補助体制加算に30対1(410点)と40対1(330点)が追加され、精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料1、精神科救急・合併症入院料でも算定が可能となりましたが、基本的には救急病院への加算となることが予測されました。入院中の患者の他医療機関受審の取扱いについては、透析またはPET等共同利用が進められている検査で精神病床、結核病床、有床診療所に限られているため、日病協としての要望が通らなかったことが報告されました。

 一般病棟における長期療養患者の評価について、90日を超えて入院する患者を対象として、「①引き続き一般病棟13対1または15対1入院基本料(出来高)の算定を可能とするが、平均在院日数の計算対象とする」、もしくは「②療養病棟入院基本料1と同じ評価(医療区分・ADL区分を用いた包括評価)とし、平均在院日数の計算対象外とする」の2パターンがあることが報告されました。

 DPC制度について、調整係数から基礎係数+機能評価計数Ⅱへの以降は段階的に実施し、平成30年に収束する計画であるとされました。
 中川副会長は、算定要件に「15歳まで」と明記された超重症児(者)、準超重症児(者)の受入医療機関の拡充について、「療養病棟で加算ができるようになったのはともかく、もともと加算を算定できていた施設で加算ができなくなり、点数が下がってしまうことをあっさりと容認していいのか」と質問をしたところ、「中医協でも同様の質問が出たが、『今までが拡大解釈されていたため、今回は要件を明確にしただけ』という説明があり、解釈の差を統一したといわれると弱いところがある」という説明がありました。
 山崎學先生(日本精神科病院協会会長)は栄養管理実施加算の簡素化について、「管理栄養士が少ない現状では、理学療法士のときと同じように取り合いになってしまうのではないか。9割の病院で管理栄養士が採用されている中でも、残りの1割は人材不足のために採用したくてもできない状況である」と発言をしました。

 平成24年度の代表者会議議長・副議長の選出については、慣例として前年度の副議長が議長に就任していることから、深尾立先生(労働者健康福祉機構千葉労災病院長)に議長にご就任していただくことが決まりました。深尾先生は「もう少し活動の幅を広げ、できる限りのことをしたい」と挨拶をされました。副議長については議長の指名となり、次回4月の会議での発表となりました。

 次回の開催は4月27日(金)に予定されています。
 

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