「第5回介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する検討会」 出席のご報告

審議会

20120829第5回ケアマネ資質向上検討会

 平成24年8月29日、東海大学校友会館(東京都千代田区)にて、厚生労働省老健局の主管による「第5回介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会」が開催されました。当協会からは、検討会の構成員である副会長の池端幸彦先生が出席しました。
 
 今回の検討会では、前回までに各構成員から提起された意見を集約した課題項目の中から、今後さらに議論を深めていくべき論点は何かについて議論されました。課題項目は、「Ⅰ.介護保険におけるケアマネジメント」、「Ⅱ.ケアマネジメントの現状と評価」、「Ⅲ.保険者の役割」を主な柱立てとして整理されています。

 池端幸彦先生は、年内に方向性を取りまとめていくという検討会のタイムスケジュールを確認した後、どんどん各論の議論に入っていくべきだ、と述べました。具体的には、提示された課題項目の柱立てに沿って、その中でも特に、①ケアカンファレンス(ケア担当者会議)を確実に実施していくためには何が必要か、②保険者機能の強化をどのように普遍化していくべきか、③施設ケアマネと居宅ケアマネの在り方(別立てか一本化すべきか)、④小規模事業所の質をどのように担保していくのか、の4点が優先課題であると述べました。

 また、利用者から評価され喜ばれるケアマネ像は、利用者の声にすぐに対応し、ワンストップサービスに努めようとするケアマネではないかという現場の認識から、「保険者にはチェック機能としての役割だけではなく、ケアマネの活動を積極的に支援するような役割を担って欲しい」と求め、保険者(直轄型の地域包括支援センター等)による「地域ケア会議」等によるケアマネの支援機能への期待を述べました。

 他の構成員からは、「議論をスムーズに進めていくためには、介護保険制度の成り立ちの経緯を踏まえて、居宅ケアマネと施設ケアマネは明確に分けて考えるべきではないか」や「重度患者の更なる重症化が進む中で、ケアマネの活動と医療との連携はより密接なものとして捉えていかなければならない」などの意見や、「ケアマネの資質の向上を考えていくのであれば、前提として、どのような資質を持つべきなのかが想定されていなければならないのではないか」などの指摘が挙がり、保険者から利用者への自立支援の啓発活動の重要性や初任ケアマネの在り方の見直し等が求められました。

 次回の検討会は10月10日に開催され、引き続き課題・論点の絞り込みに向けて意見交換が行われる予定です。

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