「療養病棟療養環境加算」の今後の状況

協会の活動等

中医協総会0201

 本年4月の診療報酬改定に向けて、中医協で療養環境加算3・4の廃止が検討されておりました。当初は、支払側から、10年間の経過措置の上にさらに加算を継続することは理解できない、との意見が出され、厚労省の案として、平成12年4月までに算定していた病院に限り経過措置を継続する、という方向性が示されました。しかし、特に都市部ではすぐに療養病床の面積基準をクリアすることはできません。また、療養環境加算3・4が廃止されれば、今後、一般病床等から療養病床に移行してくることが難しくなります。そこで、武久会長は厚労省に即座に、療養環境加算3・4の継続を強く申し入れるとともに、当協会会員を対象に現状把握のアンケート調査をさせていただきました。

 その結果、すでにメディファックス等でも報じられているように、加算3・4については、「療養病棟療養環境改善加算1・2」として、継続されることになりました。この加算は、医療法上の原則は満たさないものの、医療法の経過措置として施設基準の緩和が認められている医療機関のみが対象となります。同加算を算定できる期間は、増築または全面的な改築を行うまでの間となりますが、療養環境の改善のための計画を策定して報告し、毎年その改善状況について報告することが求められます。また、経過措置として、今年の3月31日までに療養環境加算3・4の届出を行っている病棟については、9月30日まで、現行の加算点数を算定できることになる予定です。

 今回のアンケートでは、医療療養病床をお持ちの会員各位にご協力をいただきまして、誠に有難うございました。会員各位におかれましては、度重なる調査にも関わらず、いつも迅速にお答えいただくことで、生のデータをもって、武久会長が直接、厚労省と膝を突き合わせての折衝に臨むことができます。心より厚く御礼申し上げます。医療・介護の総枠の財源が限られている中、適正な配分がなされるよう、今後とも努めてまいりますので、引き続き皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 
「療養病棟療養環境加算」算定状況

この記事を印刷する この記事を印刷する

« »