「第14回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」出席のご報告

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「第14回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」出席のご報告

 平成28年3月10日、「第14回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」が開催され、武久洋三会長が構成員として出席いたしました。議題は、下記の通りです。
 
 1.病床機能報告制度の改善に向けて
 2.「地域医療構想の策定後の実現に向けた取組」における地域医療構想調整会議での議論の進め方について
 3.その他

◇武久洋三会長の発言
 参考資料2「平成27年度病床機能報告における機能別病床数の報告状況【2月16日速報】」に、2015年の病床機能別の病床数、そして2021年、2025年の予測数が出ている。2021年の病床数と比較すると、2025年の予測数はどの病床区分についてもいきなり半減している。たった4年後に半減しているというのは、理屈としてどうなっているのか。

参考資料2_ページ_2

参考資料2_ページ_3

武久洋三会長平成28年3月10日 内閣官房専門調査会が発表した2025年の病床数の推計結果は、病床機能報告制度の病床数を2025年の将来予測の数字の隣にならべ、将来的な病床削減を誘導しているような扱いだった。我々医療機関はただ制度に従い、病床機能報告をしたにすぎない。要するに、一度数字が出されると、その数字だけが一人歩きをしていくことになってしまうのである。

 今回提示された2025年の将来予測の数字はかなり不自然な理屈のもので、この数字に一人歩きされるわけにはいかない。そうなると、そもそも参考資料2は何のために提出したのかということになってくる。すでに、全国及び各都道府県別の病床数が病床機能ごとに公表されている。厚生労働省としてはその数字に実情を近づけたいという意図があるのか。地域医療計画課は、どのようなお考えなのか。

 ⇒(地域医療計画課長)まず、病床機能報告制度において、2025年の機能報告の解答は任意であり、すべての医療機関から回答を受けたわけではない。しかし我々としては、行っている調査の結果は基本的にそのまま提示することにしているので、このような結果となった。

◇武久洋三会長の発言
 療養病床はまず、6.4㎡の4人部屋で廊下幅が2.7m以上といった、ハードの側面から定義することができる。療養病床において手術料は包括ではないため、整形外科の手術をどんどんしている療養病床がある。よって、7対1や10対1一般病床ではなくても、整形外科の手術をしているのだから急性期病床だというふうに考えることが可能である。救急車を受け入れて、救急患者の対応を行っているような療養病床も現実に存在する。このように、病床機能名と実態とが一致しないケースは多い。名前にこだわるのではなく、現実に即してやっていくべきではないだろうか。

 ⇒(地域医療計画課長)基本的に病床機能報告制度は、それぞれの医療機関がどういう医療を提供しているのかを報告してもらうというのが大前提であるが、客観的な基準がないという分かりにくさがある。その上で、何かしらの改善策を出せればという提案が、別紙2「特定の機能を有する病棟における病床機能報告の取扱」の資料である。記載してある通り、あくまで「一般的には」ということで参考にしてほしい。

①

○第14回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会の資料は、厚生労働省のホームページに掲載されています。
 ⇒ http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000115657.html
 

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