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2019年12月16日(月)第88回介護保険部会の報告

Posted By araihiro On 2019年12月17日 @ 3:23 PM In 会長メッセージ,協会の活動等,審議会 | No Comments

 令和元年12月16日(月)、厚生労働省の「第88回介護保険部会」が開催されました。当会からは武久洋三会長が委員として出席しました。

 議題は下記の通りです。

(1)「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」(地域共生社会推進検討会)の検討状況について(報告)
(2)「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」取りまとめ
(3)とりまとめに向けた議論
(4)その他

 武久会長から以下の意見を述べられました。

【武久洋三会長の発言】
介護保険制度の見直しに関する意見と制度の持続可能性の確保について
○特養でも空いている施設があるとの指摘があったが、空いているのは古い4人部屋の施設と新しいユニット型個室の施設である。ユニット型個室は月に一人15万円以上の負担金が必要で、年金や貯蓄の少ない人は中々入所できない状況である。補足給付はこれからも拡大が見込まれる状況のため、補足給付の第3段階の本人負担が増加せざるを得ないという背景は理解している。この10年間をみても日本の経済は低成長のままであり、そのため一般市民が要介護になったときに経済的に非常に厳しい状況である。
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○約20年間介護認定審査会の委員を務めているが、審査の際に、要介護度が下がったという判定結果となると、状態がよくなったことで逆に、今受けているサービスが受けられなくなるため、審査員としては、要介護度を下げることに躊躇するという側面もある。実際のところ、要介護度が下がってご本人が喜ぶかというと、やはりサービスが受けられなくなることを悲しむ場合も多い。
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○急性期医療では不要の身体抑制等による長期の臥床等により、要介護者をつくり出していることが往々にしてあるのではないか。2024年の同時改定に向けては医療保険と介護保険の担当者による医療と介護の連携の検討委員会のようなものを新しく作り、長期的に医療と介護の在り方を徹底的に討論しないと今後ますます状況が厳しくなるだろう。是非ご検討いただきたい。

(第88回介護保険部会 資料)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08392.html
 


 

 



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