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第87回社会保障審議会医療保険部会 出席のご報告

Posted By araihiro On 2015年7月10日 @ 10:30 AM In 会長メッセージ,審議会 | No Comments

 平成27年7月9日、「第87回社会保障審議会医療保険部会」が開催され、当会からは委員として武久洋三会長が出席いたしました。

 まず、前回(本年2月)まで医療保険部会で議論が行われていた「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」が国会での審議を受け、公布された件につき報告が行われました。
 
 また、平成27年6月30日に「経済財政運営と改革の基本方針2015 ~経済再生なくして財政健全化なし~」(骨太の方針)が閣議決定されたことを受け、医療保険部会に関連する内容について説明が行われました。地域性を踏まえた医療費の適正化、保険者努力支援制度や国民に対する健康づくりの啓発といったインセンティブ改革、マイナンバー制度インフラを活用した公共サービスの産業化、負担能力に応じた公平な負担・給付の適正化、薬価・調剤等の診療報酬及び医薬品等に係る改革といった事項が主な内容です。
 
 武久会長は特に医薬品等に係る改革のジェネリック医薬品の項に触れ、「現在はジェネリック医薬品も改善が重ねられ、信頼性も確保されつつある。だが2017年までにジェネリック医薬品の数量シェアを70%以上にする、という方針については、研究開発費を負担した製薬会社の創薬能力への配慮も必要ではないか。諸外国に比べて日本はジェネリックの薬価が高額であり、医療費をトータルに抑制する観点から考えると、薬価に対しても適正化が必要ではないだろうか。また、患者から見て先発薬とジェネリック医薬品を区別するための判断基準が希薄だという問題もあり、検討をお願いしたい」と述べられました。
 
 その他、上記報告事項に対して、マイナンバー制度に対する危惧、診療のレセプト情報と連動させることへの疑問などの声が委員より上がりました。
 
 診療報酬に関する内容としては、今回の部会より、平成28年度診療報酬改定に向けて医療保険部会で議論を行う内容の検討が開始されました。本年11月下旬頃を目処に改定の基本方針を固める想定で、次回より議論を行っていく予定です。
 



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