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平成27年度第1回「入院医療等の調査・評価分科会」 出席のご報告

Posted By araihiro On 2015年5月1日 @ 1:57 PM In 審議会,役員メッセージ | No Comments

 平成27年4月30日、「平成27年度第1回診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会」が開催され、池端幸彦副会長が委員として出席いたしました。
 本分科会では、平成26年度診療報酬改定に係る答申附帯意見に関する事項について、技術的な課題に関して専門的な調査及び検討を行うこととされています。

 調査は平成26年度、平成27年度の2回にわたって実施されます。
 
【平成26年度調査項目】
(1)入院医療の機能分化・連携の推進について(①一般病棟入院基本料等の見直し(その1))
(2)入院医療の機能分化・連携の推進について(②総合入院体制加算の見直し)
(3)入院医療の機能分化・連携の推進について(③有床診療所入院基本料の見直し)
(4)入院医療の機能分化・連携の推進について(④地域包括ケア病棟入院料の創設)
(5)医療資源の少ない地域に配慮した評価の影響とそのあり方について
(6)療養病棟、障害者病棟、特殊疾患病棟等における長期入院も含めた慢性期入院医療のあり方について

【平成27年度調査項目】
(1)入院医療の機能分化・連携の推進について(⑤一般病棟入院基本料等の見直し(その2))
(2)入院医療の機能分化・連携の推進について(⑥特定集中治療室管理料の見直し)

池端幸彦副会長は、平成27年度の調査項目および今後の調査スケジュールについて、以下の意見を述べています。
 

◇池端幸彦副会長の発言
 
池端副会長0430*現在、地域包括ケア病棟・病床では、手術料は包括とされている。平成27年度調査案の中で、一般病棟入院基本料を算定していた医療機関を対象に、地域包括ケア病棟・病床への届出を行わなかった理由を尋ねる設問があるが、この設問の回答に「地域包括ケア病棟・病床では、手術料が包括とされているため」という選択項目を追加してはどうか。急性期病棟にとって手術料が出来高算定できないというのは、かなりのネックになると考えられる。手術料が包括とされていることが地域包括ケア病棟・病床への移行を妨げる一因であるとのデータが得られれば、次回改定に向けた改善の材料となるだろう。
⇒厚生労働省の担当課からは、とくに異論がなければ調査項目への追加を検討する、との回答がありました。

*平成27年度介護報酬改定において、「療養機能強化型」という枠組みが新たに設けられた。だが、この算定はかなり厳しいものとなっているため、介護療養型医療施設から医療療養病床に移行するケースも十分考えられる。このようなケースが増えてくることを踏まえ、医療課においても介護療養病床の今後を見据えた療養病床全体に関する横断的な調査の実施が不可欠になってくるのではないか。
また慢性期医療は、退院後の在宅療養とも深く関わっている。在宅療養の整備が進んでいれば、安心して患者の在宅復帰を支援できるが、受入れの体制が整っていなければ慢性期病棟にとどまらざるを得ず、地域によってはこれまで以上に多くの病床数が求められるということにもなりかねない。都道府県では地域医療構想の策定も始まり、慢性期医療に関する調査を今後どのように進めていくかということはますます重要になってくる。
平成27年度の調査項目には、慢性期医療に関連するものは含まれていない。次に本分科会で慢性期医療について調査を行うとすれば来年度以降になるが、慢性期医療の重要性を充分考慮した上で進めてほしい。

 最後に事務局から、平成26年の調査結果は、次回の分科会において資料提出を行うとの報告がありました。

○平成27年度第1回診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会の資料は、厚生労働省のホームページに掲載されています。
 ⇒ http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000084383.html
 



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