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第80回社会保障審議会医療保険部会 出席のご報告

Posted By araihiro On 2014年9月20日 @ 6:09 PM In 会長メッセージ,審議会 | No Comments

 平成26年9月19日、全国都市会館にて「第80回社会保障審議会医療保険部会」が開催され、当会からは委員として武久洋三会長が出席いたしました。まず、医療保険制度にまつわる最近の動向について厚労省より報告が行われ、先の国会において成立した「医療介護総合確保促進法」にもとづく地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針の確認が行われました。
 
 また、国民健康保険の構造問題や、制度運営に関する業務における市町村と都道府県の役割分担などについては、現在国保基盤強化協議会で議論が行われており、議論の中間整理のポイントが報告されました。武久会長は市町村国民健康保険の収納率について触れ、財政運営主体の市町村から都道府県への移行にあたっては高齢化、被保険者の増加への対策が必要ではないかと意見を述べられました。
 
 また、次期医療保険制度改革に向けての議論として、前回までの医療保険部会での議論を一巡目と位置づけ、二巡目の議論が開始されました。まず、前回までの議論の内容の取りまとめが提示され論点が整理されました。これまで行われた議論の主な内容は、財政基盤の安定化、国民負担の公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化、医療費適正化・保険者機能発揮といった事柄です。これらの論点について読み合わせ、意見の調整が行われました。
 
 武久会長は、療養範囲の適正化の項目における入院時食事療養費・生活療養費の問題について触れ、「在宅療養患者との負担の公平のため、長期入院患者の自己負担については賛成だが、特別食というものは元来栄養制限を主眼に作られているものが多く、患者の低栄養状態を招いてしまうことがある。良心的な病院では嚥下困難者に対して独自のソフト食の開発などを行っているが、そういった食事療法について努力している病院に対しては負担を減らす方向性も検討していただきたい」と要望を述べられました。
 
 医療保険部会では10月中に個別テーマの議論を進め、11月から議論の取りまとめに入る方針です。
 



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