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日慢協・LTAC研究会の合同新年会を開催

Posted By araihiro On 2014年1月10日 @ 3:31 PM In 会長メッセージ,協会の活動等 | No Comments

 日本慢性期医療協会(日慢協、武久洋三会長)と日本長期急性期病床研究会(LTAC研究会、上西紀夫会長)は1月9日、ホテルオークラ東京で合同の役員新年会を開催しました。当日は、両会の役員をはじめ関係の先生方に多数ご参加いただきました。

 新年会は、両会の副会長を務める池端幸彦先生の司会・進行で行われました。池端先生は冒頭、「勝負の年と言ってもいい平成26年度を迎えた」とあいさつ。続いて日慢協の武久会長が開会のあいさつを述べました。

武久洋三・日慢協会長 武久会長は「日本の医療提供体制が良くなるようにと常々思っている」としたうえで次期改定の動向に触れ、「改定の大枠が見えてきた。急性期病院も大変だが、われわれも、在宅復帰率が導入されるようなので大変だ。急性期病院が亜急性期的な病棟に参入してくることによって、非常に手強い競争相手となる」と指摘。「われわれの真価の見せ所だ。1年間、頑張っていきましょう」と呼びかけました。

上西紀夫・LTAC研究会会長(公立昭和病院院長) 日本長期急性期病床研究会の上西会長は、「まさに武久会長がおっしゃったとおりの流れになってきている。ますます、われわれの会の意義が強くなった」とし、急性期病院の後方機能の重要性を指摘。「慢性期病院の先生方、急性期病院の先生方と一緒になって、どうすれば患者さんのためになるのか、質の良い病院になるために、どういう病院が活躍しなくてはいけないか」と問いかけ、「非常に急いでやらないと間に合わない。先生方からいろいろなご意見を頂き、一緒に勉強しながらLTAC(長期急性期)病床の今後を検討していきたい」と述べました。

木村恭介パラマウントベッド社長 乾杯の音頭は、日慢協の賛助会員・パラマウントベッドの木村恭介・代表取締役社長。木村社長は、「日本慢性期医療協会の先生方には日頃から大変お世話になっている。この場を借りて厚く御礼を申し上げたい。みなさまの施設がまずます繁栄することを願っている」とあいさつしました。その後、御来賓の先生方からお言葉を頂きました。以下、その要旨をご紹介します。
 
[鈴木邦彦氏(日本医師会常任理事)]
 今回の改定は通常の見方をすれば非常に厳しいが、当会にとっては非常に良かったのではないか。武久会長の絶大なるお力によるものだろう。
 
[岡田玲一郎氏(社会医療研究所所長)]
 今年はLTACの年だが、大きな急性期病院が亜急性期になだれ込むと大変だというのが私の危機意識。それを何とか阻止しなければいけない。せっかくの成長を大事にしたい。
 
[武藤正樹氏(国際医療福祉大学大学院教授)]
 今改定の最大の眼目は7対1の特定除外制度の問題や、亜急性期病棟の創設であり、LTAC研究会が果たす役割は非常に大きい。2025年に向けて新たな第一歩を踏み出したいと思う。
 
[高橋泰氏(国際医療福祉大学大学院教授)]
 亜急性期をどうするか。急性期の受け皿が今後、医療の中心課題になってくることは間違いない。LTAC研究会、日慢協の役割は大きいので、今年もますます両会が元気であることを願っている。
 
[小山信彌氏(東邦大医学部特任教授)]
 これからのDPC制度がどうなっていくか。医療が透明性を増しながら、新しい医療の在り方を見据えて発展していくのだろうと考えている。
 
[梅村聡氏(前参院議員、日医総研客員研究員)
梅村聡・前参院議員 昨年7月の参議院選挙では多大なるご支援を頂戴した。本日、この場をお借りして御礼を申し上げたい。私にとって2013年は厄年で、いろいろな事が重なったが、日慢協の先生方をはじめ多くの方々に支えていただき、励ましの言葉を頂いた。
 新年なので、ここで1つ宣言させていただきたい。必ずもう一度、政治の世界に戻って、頑張っていきたいと思っている。いまは党を離れ、大阪大学や日医総研などで活動しているが、バッジがないのは非常に残念だ。診療報酬改定もいろいろな議論がされているが、消費税は税の問題なので、本来は診療報酬ではなく、税制をきちんと改正して対応するのが本筋であると思っている。こういう思いをしっかり反映できないということが非常につらいことだが、本日ここに来させていただいたのは、梅村が本当に頑張っているという顔をぜひ先生方に見せたいという思いがある。
 2025年、2030年に向けて、日慢協の果たす役割が大きくなることはあっても小さくなることはない。私も1人の医師として、そしてまた日慢協の参与、顧問という立場で、ぜひ一緒に活動を続けさせていただきたいと思う。これからも今年1年、皆様方のますますのご健勝とご多幸、日慢協の発展を祈念する。
 
[千野直一氏(永生会研究開発センター長)]
 武久洋三会長とは医学部の同期で、卒業したのが昭和41年、学生紛争まっただ中の仲間だ。私の専門はリハビリで、現役を退いて10年になるが、リハビリ委員会の顧問として改めて勉強させていただいている。日慢協は、亜急性期、慢性期、在宅、施設等、まさにリハビリの中心として日本の医療・介護の中枢として、情報を発信する場所であると思っている。微力ながらお手伝いさせていただき、今後ますます日慢協が発展していくことを祈念する。
 
[中村春基氏(日本作業療法士協会会長)]
 人は作業することで健康になる。それを進めるために、生活向上マネジメントというツールを開発した。先ほど、武久会長から「頑張ろう」と声をかけていただいた。
 本日は、日本理学療法士協会、日本言語聴覚士協会を代表してご挨拶させていただく。半田会長、深浦会長からも「よろしくお伝えください」との言葉を頂いている。障害を持つ方は、どんな時期においてもリハビリテーションが必要であると考えている。皆様とこれから一緒に頑張っていきたい。日慢協のますますの発展をお祈りする。
 
[高木安雄氏(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授)]
 私は慶應大学で老人病院の研究をしている。時代はまさに介護保険の改革のなかで、医療法上で機能分化をどう進めていくかが問題になっている。2025年に向けた改革のなかで、慢性期医療がどのようなポジショニングをとるか。現場からの問題提起が政策を決めていくと思っているので、皆様の忌憚のない問題提起をぜひわれわれにも頂きたいという意味でも、ますますのご発展を祈念する。
 
[副島秀久氏(済生会熊本病院院長、日本長期急性期病床研究会幹事)]
 LTACについて岡田玲一郎先生から教えていただき、LTAC的な病院がなければ急性期病院はやっていけないと感じた。当院も、LTAC的な病院と人事交流などをしながら地域医療を支えてきたという経緯がある。
 本年は、ようやく機能分化、病床再編が本格化していく年になるだろうと思う。このLTAC研究会の意義も非常に大きいと思う。
 今年9月27、28日、熊本でLTAC研究会の第2回研究大会を開催する。当日はLTAC的な病院の見学会も予定しているので、ぜひ熊本の地においでいただきたい。一般演題も大いに出していただき、盛り上げていただきたい。
 



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