「使い切っても足りない人がいる」 ── 田中常任理事、介護給付費分科会で

協会の活動等 審議会 役員メッセージ

20260805_介護給付費分科会

 日本慢性期医療協会の田中志子常任理事は、住宅型有料老人ホームなどにおける介護サービスの「使い切り」を一律に問題視する議論に対し、「結果的に使い切ってもサービスが足りない人がいるのも事実」と強調。サービス利用量だけでなく、本人の希望や必要性に合致しているかによって判断すべきとの考えを示した上で、登録後の第三者による定期評価や、併設事業所を地域に開く仕組みの導入を提案した。

 厚生労働省は8月5日、社会保障審議会(社保審)介護給付費分科会(分科会長=岩村正彦・東京大学名誉教授)の第262回会合を開催し、当会から田中常任理事が委員として出席した。
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01スライド_議題

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 この日の議題は2項目。令和9年度介護報酬改定に向けて資料1~3に示された論点を踏まえて議論した後、意見交換会の実施要領案(資料4)を承認し、閉会した。

 田中常任理事は資料1(定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び夜間対応型訪問介護)、資料2(高齢者住まいに対するサービス提供の在り方)について意見を述べた。田中常任理事の発言は以下のとおり。

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資料1について

〇田中志子常任理事
 私からは資料1、資料2、それぞれ意見を申し上げたいと思います。まず資料1ですけれども、64ページ、論点にある在宅におけるテクノロジーの推進という内容ですけれども、高齢者のみ世帯では高速通信としてのWi-Fiなどが普及しておりません。
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02スライド_資料1の論点

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 今後はスマートホーム家電などを用いた安否確認も行われていくと思いますけれども、特に人口減少、中山間地帯での費用を含めて通信環境の構築をどこが担うのか考える必要があると思っています。

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資料2について

 「使い切り」「囲い込み」サービスについて、たくさんのご意見がありました。この「使い切り」「囲い込み」サービス自体は利用者さんご本人が望んで満足していれば、実は問題はないのだろうと思いますが、それがご本人の希望と合致していないときに大きな問題になると思われます。

 満足度を含めて実態を持続的に確認する方策を併せて検討する必要があると思います。例えば、登録後は適切なケアが適切な状況で行われているか、第三者定期評価を義務付けてはどうでしょうか。
 
 一方で、「使い切り」が悪のように言われておりますけれども、認知症であり、歩けて活動性が高い利用者さんは要介護度が低くても1人でやりきることが苦手になるので支援が必要な分量が想像以上に多く、着替え、排泄の支援、内服の管理、食事前後のケア、入浴、夜間の排泄ケアなど、通所サービス利用以外のヘルパーの必要度は高いと思います。結果的に、使い切ってもサービスが足りない人がいるのも事実です。

 それは在宅でご家族と暮らしていてもサービスを使い切っている人が少なくないということを含めて、この委員会の委員は知っておくべきだと思います。

 また、同一敷地内の居住施設にのみ訪問を行っているような介護・看護事業所については、より広域な範囲で地域貢献し、活動できるよう、「100%」居住施設のみ訪問という、50ページにあるような独占を禁じてはどうかと思います。
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03スライド_資料2P50

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 同様に、入居者のみが通う敷地内デイサービスも、地域からの利用者を受け入れることを義務付けることで、閉鎖空間ではなく地域に開かれた施設として育て、利用者が第三者評価としての機能も持てるのではないかと考えます。

 意見でございます。

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