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更なる検証の努力を ── 条件・期限付き承認の議論で池端副会長
Posted By araihiro On 2025年10月30日 @ 11:11 AM In 協会の活動等,審議会,役員メッセージ | No Comments
患者アクセスの迅速化を図る「条件及び期限付き承認」を受けた再生医療等製品をめぐる課題の解決に向け、関係団体の意見を聴いた厚生労働省の会合で、日本慢性期医療協会の池端幸彦副会長は「検証が不十分だったことが大きな問題点だった」と指摘し、「更なる検証の方法等をご努力いただきたい」と求めた。
厚労省は10月29日、中央社会保険医療協議会(中医協)費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会(部会長=城山英明・東大大学院法学政治学研究科教授)の第20回会合を都内で開催し、当会から池端副会長が診療側委員として出席した。
この日の議題は「関係業界からの意見聴取について」。再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)の畠賢一郎代表理事会長、日本バイオテク協議会の関誠理事らが出席し、委員の質問に答えた。
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条件・期限付き承認を受けた再生医療等製品をめぐっては、昨年、同承認を受けた再生医療等製品2品目(コラテジェン筋注用4mg、ハートシート)について、本承認を得られずに薬価基準または材料価格基準から削除された。
次期制度改正に向け、10月15日の総会では、合同部会で検討した結果をもとに総会で審議する方針を決め、同日の合同部会で主な論点について議論。そして今回、関係団体から意見を聴取した。
意見陳述で、FIRMの畠代表理事会長は「条件及び期限付承認に関する意見」と題した資料を提示。その中で、「承認取り消し製品の検証こそ重要で、製品の課題、使用方法の課題、検証方法の課題などを明らかにし、経験値として次の製品へ活用する」との考えを述べた。
池端副会長はこの点について質問した上で、「再生医療等製品を待っている患者さんもたくさんいらっしゃる。ストップするようなことにはしたくないので、更なる検証の方法等をご努力いただきたい」と述べた。池端副会長の発言要旨は以下のとおり。
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[池端幸彦副会長]
今までの説明で十分理解できたところはあるが、1点だけ気になった点があるので質問したい。
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4ページの「条件及び期限付承認時の情報収集とその活用」の項目で、「承認取り消し製品の検証こそ重要で、製品の課題、使用方法の課題、検証方法の課題などを明らかにし、経験値として次の製品へ活用する」との記載がある。
ごもっともではあるが、条件付きとはいえ、承認されたことの重さがある。限りある財源の中で保険収載されているので、「失敗は成功のもとだから大丈夫、いいですよ」という言い方であれば、ちょっと軽すぎるのではないかという気がする。その点については、いかがだろうか。
[畠賢一郎代表理事会長]
おっしゃるとおり。そもそも、条件・期限付承認制度は、最終的には有効性が確認できることを前提に、われわれもとらえていた。制度設計もおそらくそうなっていたと思うし、今回、保険診療にしていただいたのもそういうことだったと思う。今回の事例は、われわれにとっても、本当に反省すべき内容だと思っている。
一方で、これから出てくるものは、この気持ちを持って、「失敗は成功のもと」というような、そんな簡単なものではなくて、もっと先に行った状態で、うまくいかなかったところを深く受け止めて対応したいと思う。
一方で、冷静に考えて、われわれもいろいろな経験をさせていただきながら、有効性が確認できなかった事由はケースバイケースであるが、その中でも、いろいろなことが知識として深まっている。そうしたことを有効活用させていただくことの意気込みをここに示した。その前提として、「取り消し製品の検証こそ重要」という言葉を使わせていただいて、承認を取られたものの、検証以上に、うまくいかなかったものは、より必要ではないかということで書かせていただいた。ご理解をいただければ幸いである。
[池端幸彦副会長]
おっしゃったように、検証が不十分だったということが、やはり大きな問題点だったかと思う。それを見直すことで、この条件・期限付き承認制度を続けるかどうかに、かかってくると思うので、ぜひご努力をお願いしたいと思う。
再生医療等製品も含めて待っている患者さんもたくさんいらっしゃることに対して、全くストップするようなことにはしたくないという気持ちもあるので、ぜひ十分な更なる検証の方法等をご努力いただければと思う。よろしくお願い申し上げる。
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